千葉県内11市町の観光業、賠償対象に 東電

野田内閣は29日、シンガポールで6月1日から開かれる国際会議への田中直紀防衛相の派遣を断念する方針を固めた. 国会開会中の閣僚の海外出張は国会で了解を得るのが慣例だが、田中氏への問責決議を理由に野党が認めず、国会審議への影響が避けられないと判断した. 代わりに渡辺周防衛副大臣を派遣する方向だ. 29日の衆院議院運営委員会理事会では、新党きづなを除く野党が出張に反対した. 内閣は同日に参院議院運営委員会の理事らにも了解を求めたが、自民党は問責決議を理由に強く反発. 田中氏にこだわるなら、無関係の2閣僚の海外出張も認めないと牽制(けんせい)した. 野田佳彦首相は田中氏の交代を求める野党の要求を拒否. 民主党城島光力国対委員長も25日の記者会見で野党が反対しても海外出張させる考えを示していたが、藤村修官房長官は29日の会見で、国会審議への影響を懸念して「調整が必要」と表明. 最終的に田中氏の派遣を断念した. 食事の脂肪分が多いと肥満になりやすくなる原因遺伝子を、辻本豪三京都大教授(ゲノム創薬)らが見つけた. この遺伝子が働かないマウスは、高脂肪のえさを食べると肥満や脂肪肝を発症した. ヒトにもその遺伝子があり、肥満の予防や治療薬の開発が期待できるという. 英科学誌ネイチャー電子版で20日発表した. 辻本教授らは、これまでに体内で脂肪酸がくっつくたんぱく質「GPR120」を見つけていた. 今回、このたんぱく質をつくる遺伝子を働かなくしたマウスをつくり、普通のマウスと約40匹ずつで比べた. その結果、脂肪分が13%と少ないえさでは違いが出ないが、60%のえさを食べさせた場合、遺伝子が働かない方は体重が15%多かった. 皮下脂肪の重さは1.5倍、内臓脂肪と肝臓の重さは1.9倍だった. 東京電力は6日、福島第一原発事故の損害賠償で、木更津市など千葉県内11市町の観光業が受けた風評被害も賠償対象にすることとし、請求の受け付けを始めた. これまで観光業の賠償対象は福島、茨城、群馬、栃木の4県と山形県米沢市、千葉県の太平洋沿岸の16市町村だったが、新しく対象になった11市町はこの太平洋沿岸地域と隣り合っており、賠償を求める声が上がっていた. 問い合わせは東電の福島原子力補償相談室(0120・926・404). 賠償額は、前年の売り上げから昨年3月11日~同12月31日の減収分だが、8月末までの減収には原発事故以外に地震津波の影響もあるとして、一定の割合を差し引く.